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【今更聞けない】ESG投資とは?を簡単に解説!投資初心者でもOK

ESG投資という言葉を知っていますか?

目にはするけど内容はイマイチよくわからない….。なんとなくは知ってるけど周りに説明はできない。という方が多いと思います。

今回はそんな向けにESG投資とはなにか、そして注目の理由等について解説してきます。

投資をしたことないという方にもわかりやすく解説していきますので、是非ご覧ください。

そもそもESG投資とは?

『ESG』とは、Environmental(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字をとったものの略です。

そして『ESG投資』を一言でいうと、環境、社会、企業統治に配慮しながら事業活動をおこなう企業に重きを置いて、選別する投資(株や債券の購入等)のことをいいます。

環境、社会、企業統治……。わかりにくいですよね。個別の具体例をいくつかあげると、

● 環境・・・地球温暖化対策、生物多様性保護、リサイクル率向上等

● 社会・・・働きやすい職場、女性の社会進出や管理職任命、地域社会への貢献等

● 企業統治・・・企業の透明性、法律の順守、社外取締役の設置等

ここで注意しておきたいのは、ESGとは「慈善活動」であったり、「社会貢献」ということではありません。

言うまでもなく、民間企業は利益をあげるために存在しています。

ESG投資という観点は「企業が長期的に利益を伸ばしていくのに必要不可欠な環境・社会・企業統治をしっかり考えたうえで経営されているかどうか」という視点の下、投資をおこなっていく手法です。

逆に言えば、「単に短期的な利益だけを追求している企業は生き残っていけないよね」という考え方でもあるといえます。

ESG投資の起源はキリスト教!?


最近新聞等で目にするようになったESG投資ですが、その起源はとても古く1920年頃の社会的責任投資(Socially Responsible Investment)といわれています。

その頃アメリカでキリスト教の教えに背くアルコール、たばこ、ギャンブルを事業としている企業は投資の対象から除外しており、これが起源とされています。

その後も1960年代にはベトナム反戦意識から武器などの軍事関連への投資がされなくなったり、1980年代には南アフリカ共和国におけるアパルトヘイト対策への反対から南アフリカへ進出しようとする企業への投資が避けられるようになったりする出来事がありました。

当時は社会的な倫理に反する企業には投資をしないという一種の不買運動のようなイメージです。

国連による『責任投資原則(PRI)』の提唱

2006年に国連が責任投資原則Principles for Responsible Investment)を提唱し、ESGという概念が生まれました。

当時の国連事務総長だったコフィ・アナンが年金基金などの機関投資家(大量の資金で株や債券の運用をおこなう大口投資家のこと)にPRIの作成を呼びかけたことがきっかけです。

この背景には投資を行うかの判断自体に環境・社会・企業統治という企業が持続可能な発展をしていくのに必要な要素が反映されていないのを問題視したことがあります。

短期的な利益ではなく、長期の未来に渡って世界が発展していくことに目を向けさせたかったわけですね。

この責任投資原則(PRI)の具体的内容は以下6つから成り立っています。

総じて、投資をおこなうに際してESGの概念を取り入れ、それを業界に渡って波及させていくということを宣言しています。

当初21の機関投資家で成立した責任投資原則(PRI)現在では2,500以上の機関投資家が署名しておりかなり大きな組織となっています。

ESG投資における投資先の具体的な選び方

このように概念としても有名になったESGですが、ESG投資の具体的なアプローチ方法については多くの方が曖昧にとらえているような印象を受けます。

ESG投資推進団体における参加共同体のGlobal Sustainable Investment Alliance(GSIA)はESG投資を7つのアプローチに分けて定義づけています。

①ESGインテグレーション型

いままでの投資手法で用いてきた財務情報はもちろん、非財務情報も含めて分析したうえで投資をする。

②ポジティブスクリーニング

業界別でのESGの観点における評価が高い企業に投資をする。デメリットは投資ユニバース(投資をするかどうかの判断をする企業数)が小さくなってしまうこと

③規範に基づくスクリーニング

ESGの分野での国際基準に照らし、その基準を超えていないと投資のするかどうかの判断をおこなう企業から外す。②に比べ投資ユニバースが大きくなる

④ネガティブスクリーニング

先述の1920年代のアメリカから始まった手法。世の中の倫理に背くような企業には投資しない

⑤サステナビリティテーマ投資型

持続可能性に焦点を当てた企業に投資をする。太陽光発電や農業や再生可能エネルギーなどに投資をする。

⑥インパクト投資

社会や環境などにおける課題を解決する商品やサービスを提供する企業に投資をする。比較的規模の小さい非上場の企業などにも投資をおこなうことが多い

⑦エンゲージメント・議決権行使型

株主として経営者にESGの視点を取り入れるよう迫ったり、株主総会で議決権を行使することによって企業のESGへの配慮を意識づける。ESGに関連する企業に投資を行うというよりもESGの観点を事業に取り入れるように企業を育てるといったイメージ

7つそれぞれ紹介しましたが、どの手法を用いるかは個々の投資手法によります。

GSIA「2018 Global sustainable Investment eview 」より

上図は7つの手法別・国別の運用資金額は上図の通りです。

最も上位3位の④ネガティブスクリーニング、①ESGインテグレーション型、⑦エンゲージメント・議決権行使型が大部分を占めている印象です。

またヨーロッパやアメリカでは盛んにESG投資が行われていますが、比較すると日本はまだまだこれからといったところでしょうか。

GSIA「2018 Global sustainable Investment eview 」より

一方、上図は2016年→2018年での投資手法別の成長率です。

元々の資金規模が違うが、近年では⑤サステナビリティテーマ投資型、⑥インパクト投資型などが大きい成長を見せています。

国連が打ち出した持続可能な開発目標(SDGs)等の影響が大きいと言われています。

『SDGs』ってなに?という方は以下の記事もご覧ください。

ESG投資が注目されている理由とは?

10年以上前から欧米の投資家では注目されていたESG投資ですが、日本で頻繁に大きく取り上げられるようになったのはそこまで古くない印象を受けますよね。

日本で本格的にESG投資が広まったのは2015年の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)によるPRIへの署名です。

GPIFはその名の通りみなさんがもらう年金の運用や管理をしている機関で、2019年第2四半期時点では運用資産額約161兆円と超巨大組織です。投資の世界ではその運用額の大きさから「クジラ」と呼ばれ、大きな力を持っています。

このGPIFの署名は国連サミットで安倍首相が公表したため、ニュースではじめて知ったという方も多いかもしれません。

さらに日本の金融が司る金融庁が企業との対話によって持続成長を促す「日本版スチュワードシップ・コード」、また金融庁と東京証券取引所が企業による不正防止と競争力強化を目的とした「コーポレートガバナンス」を公表したことで注目されるようになりました。

「日本版スチュワードシップ・コード」はこちら

「コーポレートガバナンス・コード」はこちら

ESG投資の本質は変化しつづけるリスクに経営者が察知できる企業なのか

これまでのとおり、ESG投資の本質は「持続的に利益を生み出し続けられる企業なのか」ということです。

特に機関投資家はその資金量ゆえに幅広い業種の企業に投資をしているため、世界全体に潜むリスクを無視することはできないでしょう。

そしてそのリスクは刻一刻と変化し続けています。

例えば、世界最大の保険会社アクサのCEOは「世界の気温が4度上昇すると、損保保険ビジネスは崩壊する」と発しており、一方世界の気象科学者は今後4.5度気温は上昇していくと予測しています。

こうなるとそのような問題を無視することは自社の衰退を意味します。

つまりESG投資に資するといわれる企業は自社の利益を上げていくためにいち早くリスクを察知し、当たり前に行動をしているにすぎません。

もしあなたがESG投資をおこなう際は、その企業の活動が本質的に利益につながるのかを注視する必要があると考えます。

そしてそのような表面的なイメージ戦略ではなく、将来に渡って利益を生み出せる活動を投資家ひとりひとりがしっかりと評価することが世界の持続可能性を高めるキーになるのかもしれません。

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