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TCFDとは?目的・メンバー・活動内容を全解説【ESG投資家必見】

TCFD概要

TCFDとは、「気候変動関連財務情報開示タスクフォース(The FSB Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の略称です。

タスクフォース」の名の通り、TCFDとは組織のことであり、銀行や資産管理会社など、金融市場のメンバーによって構成されています。

では、いったいこの組織はなにを目的に発足して、どういった活動をしているのでしょうか?

TCFD発足の目的

気候変動は、金融市場にとってリスクである

現在、気候変動に関する様々な問題が私たちの身近で起きています。

こうした気候変動は、私たちの生活に影響を及ぼすだけではなく、金融の場にも大きく影響を及ぼします。

たとえば、台風で停電し、自家発電装置を備えていない工場が営業停止になったとしましょう。

もちろんその会社の売り上げは減少し、利益も少なくなってしまいます。

反対に、大きな台風が増えることで、自家発電装置を作っている会社などは、利益の増加が見込まれるかもしれません。

このように、気候変動は、金融市場にとってリスクなのです。

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さらに言えば、投資家が分散投資などで回避することが難しい、システマティックリスクでもあります。

TCFD発足の目的は、気候変動によるシステマティックリスクを低減し、金融市場の安定化を図ること

気候変動が金融市場に与えるリスクを回避するには、次の2つの要素が必要です。

・どのように気候変動が起きると見込まれているのか
・個々の会社が気候変動にどれだけ対応する用意があるのか

この2つを把握することで、最終的には

気候変動を念頭に置いた個々の会社の利益予想

が可能となります。

TCFD発足時点では、気候変動に関するこれらの情報はほとんど金融市場には織り込まれていませんでした。

ESG投資の高まりに合わせて、少しずつですがこの目的に向かって動き出しています。

TCFD発足の目的は、気候変動によるシステマティックリスクを低減し、金融市場の安定化を図ることです。TCFDを知るうえでここは欠かせません。

TCFDのメンバー

TCFDのメンバーには、もちろん専門知識が求められます。また、気候変動や金融を考える上では、グローバルな視点も必要です。

そのため、TCFDのメンバーは様々な地域や分野から構成されています。名前とともに、所属団体の名称・分野・国をまとめましたので、ざっと眺めてみて下さい。

(日本からも1名メンバーに名を連ねています。探してみましょう。)

役職名前所属分野
委員長Michael Bloombergブルームバーグ経済・金融情報アメリカ
副委員長Denise Pavarina バンコ・ブラデスコ銀行ブラジル
副委員長 Graeme Pitkethlyユニリーバ消費財メーカーオランダ・イギリス
副委員長 Christian Thimannアクサ保険・金融フランス
副委員長Yeo Lian Simシンガポール証券取引所証券シンガポール
メンバーJane Ambachtsheerマーサーコンサルアメリカ
メンバーMatt ArnoldJPモルガン・チェース銀行アメリカ
メンバーWim Bartels KPMG会計オランダ
メンバーBruno Bertocci UBSアセット・マネジメント運用スイス
メンバーDavid Bloodジェネレーション運用イギリス
メンバーRichard Cantorムーディーズ格付けアメリカ
メンバーKoushik Chatterjeeタタ・グループ財閥インド
メンバーEric Dugelayデロイト会計アメリカ
メンバーLiliana Francoエア・リキードガスフランス
メンバーUdo Hartmannダイムラー自動車ドイツ
メンバーNeil Hawkins ダウ・ケミカル化学メーカーアメリカ
メンバーThomas KustererEnBW発電ドイツ
メンバーDiane Larsenアーンスト・アンド・ヤング会計イギリス
メンバーStephanie Leaistカナダ年金制度投資委員会運用カナダ
メンバーMark Lewisバークレイズ銀行イギリス
メンバーEloy LindeijerPGGM運用オランダ
メンバーRuixia Liu中国工商銀行銀行中国
メンバーMasaaki Nagamura東京海上ホールディングス保険日本
メンバーGiuseppe Ricciエニガスイタリア
メンバーMartin Skanckeストアブランド銀行ノルウェー
メンバーAndreas Spiegelスイス・リー保険スイス
メンバーSteve Waygoodアビバ・インベスターズ運用イギリス
メンバーFiona Wild BHPグループ鉱業オーストラリア
メンバーMichael WilkinsS&P グローバル・レーティング格付けアメリカ
メンバーJon WilliamsPwC会計イギリス
メンバーDeborah Winshelブラックロック運用アメリカ
顧問Russell PicotHSBC銀行イギリス
事務局員Mary Schapiro米証券取引委員会証券アメリカ
事務局員Curtis Ravenelブルームバーグ経済・金融情報アメリカ
事務局員Didem Nisanciプロモントリーコンサルアメリカ
事務局員Stacy Colemanプロモントリーコンサルアメリカ
事務局員Jeff Stehmプロモントリーコンサルアメリカ
事務局員Mara Childress プロモントリーコンサルアメリカ
事務局員Veronika Henzeニューエナジーファイナンスエネルギー情報アメリカ
オブザーバーSusan Nash金融安定理事会銀行スイス
オブザーバーJoe Perry金融安定理事会銀行スイス
オブザーバーRupert Thorne金融安定理事会銀行スイス

TCFDの活動内容

目的を達成するために、TCFDはどういった活動をおこなっているのでしょうか?

主な活動内容は、以下の3つです。

  • 専門知識の活用
  • 研究および情報収集
  • アウトリーチとエンゲージメント

たとえば、様々な組織の代表とパブリック協議をおこなったり、専門家が気候変動についてどのような研究結果を発表しているのかを収集しています。

そして、その集大成ともいうべきなのが、2017年6月に公表された『気候関連財務情報開示 タスクフォースの勧告』です。

この勧告は、金融業界を大きく変える可能性を持ったものであり、世界中の業界人が注目しています。

TCFDの勧告については、別記事でまとめたいと思います。

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まとめ

TCFD発足の背景にあるのは、気候変動です。

この気候変動によるリスクをいかに低減できるかが金融業界の大きな問題となっており、そのためにTCFDが発足しました。

まさに、世界的な規模で、新時代の投資に向かう流れが起きていると言えます。

これからの重要ワードであるTCFDに、ぜひ注目してみて下さい。

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