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食品ロス削減推進法とは?そのポイントを詳しく&わかりやすく解説!

2月3日終了後の恵方巻に代表される食品ロス(フードロス)問題。

大量廃棄されるショッキングな映像をニュースで見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。

この食品ロスは世界でも国連による持続可能な開発のための2030アジェンダでも言及されるなど問題視されています。

そんな中、2019年10月1日に日本初となる「食品ロスの削減の推進に関する法律(略称:食品ロス削減推進法)が施工されました。

この記事では、そんな食品ロス削減推進法の内容についてわかりやすく、そして詳しく解説していきます。

「法律について詳しくない….。」という方にもわかりやすく記載していますので、事業者や消費者の方も気軽にご覧ください!

「食品ロス削減推進法」とは?


「食品ロス削減推進法」の概要は以下通りです。

【目的】

食品ロス(本来まだ食べられるのに捨てられてしまう食品)の削減を総合的に推進すること

【手段】

①国、地方公共団体等の責務等を明らかにすること

②基本方針の策定その他食品ロスの削減に関する施策の基本となる事項を定めること

【構成】

前文

第1章 総則(第1条~第10条)

第2章 基本方針等(第11条~第13条)

第3章 基本的施策(第14条~第19条)

第4章 食品ロス削減推進会議(第20条~第25条)

 

つまり、今回の法律では食品ロス削減に向けての大まかな道しるべが定められたイメージです。

それでは各ポイントに絞って、もう少し具体的に見てみましょう!

 

食品ロス削減推進法 第1章 総則(第1条~第10条)

◍「食品ロスの削減」の定義

まだ食べることができる食品が廃棄されないようにするための社会的な取組

 

◍それぞれの責務・役割

国の責務・・・食品ロスに関する施策の策定・実施

地方公共団体の責務・・・国と他の地方公共団体と連携し、その地域の特性に応じた施策を策定・実施

事業者の責務・・・国や地方公共団体の実施する施策の協力へ積極的に努める

消費者の役割・・・食品ロス削減の重要性についての理解と関心を深め、食品の購入・調理を改善すること等により食品ロス削減の取り組みに自主的に努める

国・地方公共団体・事業者は「責務」であるのに対して、消費者は「役割」という表現が使われています。また関係者の相互協力についても記載されています。

  

◍食品ロス削減月間

食品ロス削減への関心と理解を深めることを目的に、10月を「食品ロス削減月間」とし、10月30日を「食品ロス削減の日」と定められました!

これによって10月にお店やコンビニなどでそれに合わせたキャンペーンや施策が行われる可能性がありますね。

 

食品ロス削減推進法 第2章 基本方針等(第11条~第13条)

【基本方針の策定】

・政府は食品ロスの削減の推進に関する基本方針を策定しなければならない

・都道府県は政府が定めた基本方針を踏まえ、食品ロス削減推進計画を策定するよう努めなければならない

・市町村は政府が定めた基本方針を踏まえ(都道府県が食品ロス削減推進計画を定めているときは基本方針&食品ロス削減推進計画)、市町村の区域内における食品ロス削減推進計画を策定するよう努めなければならない

→政府は「義務」であるのに対して、都道府県・市町村については「努力義務」となっています。画一的なものではなく、地域に合わせた計画による食品ロスの削減を促しています!

 

食品ロス削減推進法 第3章 基本的施策(第14条~第19条)

国・地方公共団体に対して以下の事項を促しています!

◍ 消費者、事業者等に対する教育・学習の振興、知識の普及・啓発等

内容は、 必要量に応じた食品の販売・購入、販売・購入をした食品を無駄にしないための取組等、消費者と 事業者との連携協力による食品ロスの削減の重要性についての理解を深めるための啓発を含みます

◍ 食品関連事業者等の取組に対する支援

食品の生産・製造・販売等における食品ロス削減についての事業者の取り組みを支援するよう促しています

◍表彰

食品ロスの削減に顕著な功績があると認められる者に対して表彰をおこなうことを国・地方公共団体に促しています

◍食品ロスに関する実態調査・研究

◍先進的な取組における情報の収集・提供

◍フードバンク活動の支援、フードバンクへの食品提供に伴う責任の在り方に関する調査・検討

例えば、アメリカではフードバンクの食品提供を増やすため、故意・重過失がなければ法的な責任が免除される法律があります!廃棄物を肥料などに再利用する前に食品は食べきることが一番ですから、このようなフードバンク活動への支援は実現してほしいですね。

※フードバンク:まだ食べられるのに処分されてしまう食品を食べ物に困っている施設や人に届ける活動

 

食品ロス削減推進法 第4章 食品ロス削減推進会議(第20条~第25条)

第4章では内閣府の特別機関として、以下のような「食品ロス削減推進会議」を置くことを定めています。

◍会議で行う事務

①第2章の基本方針の案作成

②食品ロス削減の推進に関する重要事項について審議し、施策を推進

◍組織

トータルで20人以内

会長・・・特命担当大臣(衛藤晟一氏)

農林水産大臣・・・江藤拓氏

環境大臣・・・小泉進次郎氏

その他国務大臣・有識者のうち内閣総理大臣が指定・任命する者(有識者は非常勤)

任期=2年

食品ロス削減推進法の『基本方針』に注目!

先述の通り、政府が策定する『基本方針』は都道府県や市町村の施策の大元になり、事業者や消費者に影響するため、その内容が非常に重要です。

その基本方針の第1会合が2019年11月25日に行われ、以下の3つの柱が提示されました。

①食品ロス削減の推進の意義および基本的な方向

【基本的方向】

食品ロス削減を国民各層にて「我が事」として、理解ではなく行動を求める。多様な連携により「国民運動」として推進

【現状と意義】

世界の食品廃棄量は年間13億トン(国内643万トン)。まだ食べることができる食品については、できる限り食品として活用することが重要

 

②食品ロスの削減の推進の内容に関する事項

【求められる役割と行動】

消費者・・・食品の購入には使いきれる量だけ購入する、適切な保存。家庭内外での食べきり。外食で料理の食べ残りは自己責任で持ち帰り等

事業者・・・そもそもの食品ロス発生の抑制に努めること。規格外野菜の有効活用、納期期限(3分の1ルール)の緩和、賞味期限の年月表示化、賞味期限の延長等の商慣習の見直し、季節商品の予約販売等需要に応じた販売、外食店での小盛りメニュー等の導入、持ち帰りへの対応等。

その他食品ロス削減推進法における「基本的施策」を実行していく。

 

③その他食品ロスの削減に関する重要事項

・地方公共団体が策定する食品ロス削減推進計画

・関連する施策との連携

・食品ロスの削減目標等

・実施状況の点検と基本方針の見直し

 

食品ロス削減推進法に関する今後のスケジュール

2019年11月25日 第1回食品ロス削減推進会議  基本方針の骨子案

(次回) 2019年12月16日 第2回食品ロス削減推進会議  基本方針の素案作成

2020年1月 基本方針の素案についてパブリックコメントの実施

2020年2月 第3回食品ロス削減推進会議  基本方針の案検討・決定

2020年3月 閣議決定

 

自発的な行動が何より大事

食品ロス削減推進法の概要を解説してきましたが、この法律には罰則が存在しません。

この法律は国や地方公共団体に施策の実施を促す内容ですが、最終的に食品ロスを減らすのはやはり事業者や消費者です。

お店ではお持ち帰り用のドギーバックを取り入れる、家庭では食品を買いすぎない、子供に食べ物を残してはいけないと食育をするという具体的行動が不可欠です。

それぞれが各々できる行動を、いまからスタートさせましょう!

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